ゆるく、自由に! 笑顔で子育てを楽しむための、パパサークル
【おおいたパパくらぶ】とは
「家族みんなが笑顔になる」をテーマに、子育て中のパパたちが集まり子育ての悩みを話し合ったり、読み聞かせやイベントに参加・出展したりと、さまざまな活動を行うパパサークルです。
今回は2024年10月20日に日出町・ハーモニーランドで開催された「みんなで考えるSDGs」のイベント開催に併せ設けられた、大分県こども未来課のブースにて「こども縁日」を出展。
イベント当日の感想なども交えながら、「おおいたパパくらぶ」の活動内容や魅力を、メンバーの一人でありリーダー的存在として活躍する、佐藤龍一さんにお話を伺いました。
■お話を伺った方
「おおいたパパくらぶ 」メンバー兼「ぼんちパパくらぶ」代表
佐藤 龍一 さん
大分県日田市在住。2021年に「おおいたパパくらぶ」に入会。さらにその翌年には、大分県西部地域(日田・玖珠地域が中心)のパパサークル「ぼんちパパくらぶ」も立ち上げ、代表も努める。看護師、精神保健福祉士、心理カウンセラーとして活躍する傍ら、両パパサークルの活動、子育ても楽しむ3児のパパ。
「おおいたパパくらぶ」の概要と、活動内容について教えてください。
2011年に発足したパパサークルです。発足から10年以上たち、現在、70名を超えるメンバーがいます。
20〜50代と年齢層も幅広く、これからパパになる予定のプレパパさんから、お子さんが自立され、子育てを終えた方で在籍してくださっている方もいます。
入会歴の浅いパパさんも、子育てを乗り越えてきた先輩方から時にアドバイスを受けながら、みんなで楽しみながらサークル活動を続けています。
定期的な活動としては県内の児童館や、こどもルーム、公民館などへ出向き読み聞かせを行っています。
ほかにも今日のようにさまざまなイベントに参加したり、パパ同士や親子で参加できる交流会、またメンバーの中には子育て講座などの講師をしたりと、幅広い活動を行っています。
たくさんのメンバーがいらっしゃるなか、活動はどのようにして割り振りしているのですか?
「おおいたパパくらぶ」の最大の魅力が自由で縛りのないスタイルであること。
モットーにしているのは「ゆるっと。楽しく」。
ですので、どの活動も参加は強制しません。
例えば、読み聞かせが得意な人は読み聞かせ中心に、イベントなどが好きならイベント、どっちも苦手だけどパパ同士の集まりで遊ぶならOKとか。 無理をせずやりたい人が、やりたいことをやれる仕組みにし、パパ自身が楽しめると思ったことに参加することを基本にしています。
みなさん仕事も家庭もあり、さらに活動もとなると無理したら楽しめませんからね。
今日の「こども縁日」の出店も、参加したいパパさんたちで準備・運営をされているんですね。
そうです。今回は、4組(親子で)を募ったのですが、参加希望者が多くて、先着順で選ばれたメンバーが参加しました。
4名のパパさんの中には、まだ入会して間もない方もいらっしゃいましたが、先輩パパと助け合いながら準備から運営を行いました。
今日のイベントの反応はどんな感じでしたか?
おかげさまで大盛況でした!
輪投げやお菓子釣りなどを行ったのですが、朝早くからお客さんが絶えず、僕らもあわただしくもお客さんと一緒に楽しみながら縁日を実施できました。
ちなみに私たちメンバーも、自分たちのこどもを連れて親子で一緒に参加しています!
こどもたちにとっても、いい学びや体験の機会になったと思います。
「パパ」をきっかけに、人とつながりたい
どんなきっかけや理由で入会される方が多いですか?
家庭と会社しか行き来がなく、話し相手や相談相手がいないという理由で入会したい方が多い印象です。
ママさんたちはママ友や、学生時代からの友達との交流を持っている方が多いですが、実はパパさんって、意外とそういった相手がいないのです。
また、時に家族(妻)には言いづらいこともあるという方も。「けんかになったらいやだな」と思って、孤独を抱えてしまう方が結構いらっしゃいます。
パパ友が欲しい、という方も多いですね。
奥さんだけでなく、同じ父親として子育ての話をできる人が欲しい、職場の人とは違う仲間が欲しいなど、共感できる存在を見つけたいんだと思います。ちなみに私も、パパ友をつくりたかったというのが入会のきっかけでした。
メンバー同士でコミュニケーションを図る機会もあるのですか?
定期的な活動の一つとして、月1回「パパテーブル」という懇親会を行っています。ファミレスに集まったり、オンラインで開催したりしているのですが、夜9時ごろから開催しています。
少々、遅い時間からの開催ですね。
これは、奥さんに不快な思いをさせず、かつパパたちも快く参加できるようにするためです。
寝かしつけや家事などを終わらせてから参加できる人、したい人が集まっています。
もちろん家族のことを考えて、お酒は飲まずソフトドリンクです! お酒を飲むのは忘年会など年1〜2回程度ですね。
「パパテーブル」では子育てのことはもちろん、仕事や夫婦のこと、人間関係など近況や悩んでいることなどいろんな話題があがります。
メンバーの職業も、医療関係者もいれば工業系や公務員、営業職、自営業と本当にさまざま。いろんな視点からアドバイスし合えるのもいいところです。この交流をきっかけに仕事やプライベートでもつながるパパもいます。笑いあり、濃い~話ありで楽しいです。
佐藤さんが入会してよかったことはどんなことですか?
一番は大分県内に、自分の想いを話せるパパ友がたくさんできたことです。
おそらく県内の全市町村にパパ友がいるかもしれません!
私は看護師として働いていますが、パパくらぶの活動は仕事や家事と同じくらい楽しいし、生活の一部になっています。先日、次男が「お父さんの仕事はパパくらぶ!」と言っていたそうです(笑)。
3人のお子さんのパパ業もあり仕事も、家事もあり。アグレッシブですよね。
確かに周りからは「すごいね」「えらいね」とか言われます。でも、全然そんなことはないんです。
「男性が家事や子育てに参加する=えらい」という時点で、まだまだだと思っています。
こどもは夫婦2人が育てるもの。だったら奥さんも褒められるべき。しかし、世の中的には、まだ男性の家事・子育ての協力がえらいとされていますよね。この概念を変えていきたいんです。
あと、やっぱりパパたちはみんな奥さんを笑顔にしたい。奥さんが笑顔だと、こどもも笑顔になる、すると家庭がすごくよくなるんです。奥さんを笑顔にできるのは、やっぱりパパですから。
逆もしかりで、パパだって奥さんやこどもから「すごいね」「ありがとう」って言われたい。だからこそ私も含めメンバーはみんな、戸惑い、時に間違ったりしながらも、子育てをやっていきたいんです。
子育てというかけがえのない今の時期を楽しみたい。でも完璧じゃなくても全然大丈夫なんですよ。
今後の活動の展望などあれば教えてください。
メンバー内でもよく話にあがるのですが、「おおいたパパくらぶ」の存在がまだ周知されていないので、活動の継続はもちろんですが、SNSやホームページなども活用しながら活動内容や想いを発信していかなくてはと思っています。
また約70名いるメンバーが、全員で集まれる機会がなく、お会いできていない方がいるのも現状です。中には「入会したけどまだ積極的には活動に参加したことない」という方もいらっしゃいます。そんな方が1歩、踏み出せるような交流会もしたいと今、企画しています。
最後に、どんなパパさんに入会してほしいなどあればお聞かせください。
パパサークルというと「子育てに意識が高い人ばかりが集まっている印象がある」と思っている方もいるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
パパであれば、またはパパになる予定の人ならば大歓迎です。子育てを楽しんでいる人ではなければ入会できないとかもなく、実際に入会した当初は、こどもとどう接していいのかわからなかった方もたくさんいらっしゃいますし、家庭がうまくいっていない時期があって何か解決のきっかけになればと入会し、今は家庭円満になっているパパさんなどもいらっしゃいます。
私たちは、これからも変わらずゆる~く、笑顔で活動しながら、たくさんのパパとその家族が笑顔になれる活動をしていきたい考えています。
ちょっとでも興味をもってくださるパパさんはぜひ気軽に、SNS経由でもイベント時でもいいので声かけてくれたらうれしいですね。