「赤ちゃんにたくさん声をかけるといいと聞いたけれど、どうすればいいのか、わからない」
このような時は、親子で絵本を読んでみてはいかがでしょう。赤ちゃんは4ヶ月頃から物の色や形を判別でき、物事に意識を集中できるようになると言われています。赤ちゃんの興味を引き寄せる絵本は、親子のコミュニケーションツールにぴったりです。
おうちでの読み聞かせは「自由」で大丈夫
図書館などで行う「おはなし会」とは違い、おうちで絵本を読む時に決まり事はありません。無理に声色を変えたり、上手に読もうとしたりせず、いつもの声で、ゆっくりとしたスピードで読んでもらえれば、赤ちゃんは十分に絵本を楽しむことができます。
お互いにリラックスできる雰囲気で読んでいただくことをおすすめします。
また、「読み聞かせをしても、赤ちゃんが絵本を見てくれない」と心配される方もいらっしゃいますが、絵本を見ていない時も、赤ちゃんの耳はしっかりと読む人の声を聴いています。
必ず最後まで読み通さなければならないということもありません。その日のご機嫌に応じて途中で中断したとしても、お気に入りのページだけを繰り返し読んだとしても、どちらも立派な「読み聞かせ」です。
まずは自由な楽しみ方で、1冊チャレンジしてみてください。
絵本選びは親子でお気に入りを見つける時間
よく「どの絵本を読んだらいいか」というお尋ねを受けますが、図書館からは「まずはお子さんと、おうちの方が気に入ったものから読んでみてください」とお伝えしています。
赤ちゃん向けの絵本は、明確な起承転結のストーリーがないものもたくさんあります。
大人からすると「これって本当におもしろいの?」と思う絵本であっても、赤ちゃんは言葉の響きや絵本に出てくる物の色や形を楽しんでいるという場合もたくさんあります。様子を見ながら、親子でお気に入りの1冊を見つけていただければ結構です。
もちろん、ご希望があれば県立図書館でおすすめ絵本のご紹介もしています。「次は何を読もうかな」と迷った時は、ぜひ子ども室の職員にご相談ください。
音や色からはじめる読み聞かせ絵本三選
数ある絵本の中から、擬音語や色が楽しい絵本をご紹介します。
1 『でてこい でてこい』はやし あきこ 作/福音館書店
「だれか かくれているよ でてこい でてこい」と呼びかけてページをめくると、かえるが「げこ、げこ、げこ」と飛び出してきます。
さぁ、次はだれが出てくるかな?鮮やかな色彩と動物の鳴き声が楽しい1冊です。
2『ごぶごぶごぼごぼ』駒形 克己 作/福音館書店
「ぷく ぷくぷくん」「ざぶざぶ ざぶん」といった水を連想させる短い言葉とともに、赤、水色、黄色、青などのカラフルな丸が、さまざまな形に変化していきます。
不思議で心地よい言葉の響きを味わってみてください。
3『じゃあじゃあびりびり』まついのりこ 作・絵/偕成社
赤ちゃんの身の回りのものと「じゃあじゃあ」「わんわん」など、それが出す音が並んだ絵本です。
自分の知っているものが登場するので、赤ちゃんの興味を引きます。
大人の手のひらくらいの大きさで持ち運びしやすく、おでかけ先に持って行くのもおすすめです。
0歳の赤ちゃんから参加できる「赤ちゃんのためのおはなし会」
大分県立図書館では、0歳の赤ちゃんから参加できる「赤ちゃんのためのおはなし会」を開催しています。絵本のほかに、赤ちゃん向けのわらべうたやあそびうたをみんなで楽しむ会となっています。最近はお母さんだけでなく、お父さんの参加も増えています。ぜひお気軽に足を運んでみてください。
詳しい開催日時については、県立図書館HPをご覧ください。
この記事を書いた人
大分県立図書館 サービス課 児童サービス担当